資産の構築と運用の5つのステージ

資産を構築し運用して、より自由に生きるために。家計改善、株式投資、不動産投資、相続・贈与、マネーリテラシー等、新社会人からリタイア後世代まで全ての皆様に役立つ情報を発信していきます。

【マネーリテラシー】家計に役立つマネーリテラシー (第1弾)

家と電卓

ウィステリアファイナンス主筆です。

本ブログ『資産の構築と運用の5つのステージ』では、ときどきマネーリテラシーとして資産運用に関する概念、理論、等を紹介していきます。

今まで何回か家計に役立つマネーリテラシーについて書きてきました。新しい読者の方々や読み逃してしまった方々もいると思いますので、内容を紹介いたします。

 

 

ラテマネーに気をつけろ! 衝動買いが浪費の習慣化に

ラテマネーとは「日々の生活の中で何気なく使っている少額の出費」のことです。
代表例が、外出した際にふとスターバックスで買ってしまうカフェラテです。

1つ1つは小さな出費でも、「塵も積もれば山となる」で、多額の出費につながります。
試しに1ヶ月間、記録をとってみると、予想以上の金額になっていて驚くのではないでしょうか。

 

ラテマネーは家計の収支悪化につながる問題です。それ以外にも、ラテマネーがもたらす2つの悪習があり、更に家計の収支悪化につながります。

悪習の1つめが習慣化につながることです。
1回の出費ですとそれほどでもない金額でも、毎日の習慣となると桁が違う出費となります。

悪習の2つめが衝動買い傾向を強めることです。
ラテマネーはつまるところ衝動買いです。少額の買い物で衝動買いを続けると、それが当たり前になってしまいます。その結果、より多額の買い物でも衝動買いを行うようになります。

 

詳細は以下の記事を参照お願いします。

wisteriafinance.hatenablog.com

 

主観的確率判断に気をつけろ! 宝くじは愚者の税金、生命保険は不運の宝くじ

主観的確率判断とは、行動経済学プロスペクト理論を構成する2つの概念のうちの1つです。
行動経済学は「人間がかならずしも合理的には行動しないことに着目し、伝統的な経済学ではうまく説明できなかった社会現象や経済行動を、人間行動を観察することで実証的にとらえようとする新たな経済学」です。
プロスペクト理論は「人間は利益を得られる場面では利益を失うリスクの回避を優先し、損失をこうむる場面では損失の回避を優先する」というものです。要するに、人間は「得をしたい」よりも「損をしたくない」という気持ちのほうが強いのです。

 

主観的確率判断は、以下の2つの判断です。

  1. 低確率の領域では確率が過大評価され、高確率の領域では確率が過小評価される
  2. 確率0%と100%の近傍では価値判断には不連続性がみられる

1つめの判断により、発生が非常に低い確率の事象については、その確率が実際よりも非常に高く評価されてしまうわけですね。
これにより、発生が非常に低い確率の事象に対して、人間は非合理的な行動をとりがちです。代表的なものが宝くじ生命保険です。

2つめの判断は、人間は「100%確実」を特別に判断するということです。
例えば、「90%の確率で10万円もらえるが、10%の確率で何ももらえない」と「必ず(=100%の確率で)8万円もらえる」のどちらを選択するかを問われたとします。前者の期待値は 10万円×90%+0円×10%=9万円 で、後者は 8万円×100%=8万円 です。前者を選択するのが合理的ですが、非合理的に後者を選択する人が少なからずいるんですね。それは「100%確実」を特別に判断してしまうためです。

 

詳細は以下の記事を参照お願いします。

wisteriafinance.hatenablog.com

 

極端回避性に気をつけろ! 特上うな重に隠された罠

極端回避性とは「人間は両極端を避ける傾向がある」ということです。これも前述の行動経済学で提唱されている概念の1つです。

極端回避性のため、3つのグレードおよび価格が異なる商品が選択肢として提示されると、買い手は真ん中の商品を選ぶ傾向にあります。
一番ハイグレードで高価格な商品は割高に感じます。逆に一番ローグレードで低価格な商品は、品質が悪くて「安物買いの銭失い」になるおそれがあります。また他人にケチとか貧乏人とか思われるのは嫌ですよね。こうして真ん中の商品が選ばれます。

 

うなぎ屋さんで、うな重を注文しようとすると、お品書きに特上・上・並と書かれていることが多いです。これは経験的に極端回避性が利用されているのですね。
ハイグレードで高価格の商品(上)とローグレードで低価格の商品(並)の2つがあったとします。ここに超ハイグレードで超高価格の商品(特上)をラインナップに追加して、選択肢を3つにすると、極端回避性のため客単価が上げることが出来るのです。上と並だけだったら、上と並が半々に選ばれるところ、特上・上・並では、多くの人が上を選ぶからです。

実際にはあまり売れない高価な商品をあえて(ダミーで)ラインナップに追加することによって、真ん中の商品に誘導して、客単価を上げることが可能になるわけです。
物やサービスを購入する際には、人間には極端回避性があることを意識して、なんとなく真ん中のものを選ばないようにしましょう。

 

詳細は以下の記事を参照お願いします。

wisteriafinance.hatenablog.com

 

心理会計に気をつけろ! 特に高額の買い物の際に要注意

「悪銭身につかず」ということわざがあります。これには人間の持つ心理会計という性質が、影響しているのです。

心理会計の概念を簡単にまとめると以下の通りです。

  • 人間はお金を心の中の勘定項目で仕分けする
  • お金の入手方法により勘定項目は異なる
  • お金の使い道により勘定項目は異なる
  • 勘定項目によりお金の価値は異なる

人間の心の中には、入金用の銀行口座と出金用の銀行口座がいくつか存在して、入金または出金されるイメージです。

 

「お金を勘定項目で仕分けする」ことだけでは問題にはなりません。「勘定項目によりお金の価値は異なる」ので問題となります。

入金の場合の例を挙げます。給料が仕分けられる勘定項目とギャンブルや宝くじで得た不労所得が仕分けられる勘定項目は異なります。
給料の勘定項目では、苦労して稼いだお金ですので価値は高いです。それに対して不労所得の勘定項目では、あまり苦労していないのでお金の価値は低いです。このため、不労所得で得たお金は、つまらないことに気軽に浪費してしまいがちなのです。

出金の場合の例を挙げます。同じ食に関わる費用でも、日常生活でスーパーで食材に支払う費用と旅先での外食の費用では勘定項目が異なります。
日常生活での費用は食費、旅先での費用は遊興費です。遊興費でのお金の価値は食費でのお金の価値よりも低くなりがちです。
このため、スーパーで牛肉が和牛か輸入牛かと100gあたり数十円の差で悩んでいる人が、旅先ではせっかくだからと和懐石の竹コースよりも3000円高い松コースを気軽に選んだりします。(旅先でのささやかな贅沢くらい自分に許してもいいんですけどね。)

 

詳細は以下の記事を参照お願いします。

wisteriafinance.hatenablog.com

おわりに

今回は家計に役立つマネーリテラシーについて書きました。

今後も、いくつか記事がたまりましたら、内容を紹介する機会を設けたいと思います。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。
皆様のお役に立てましたら幸いです。

 

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