【ステージ4以降】資産ポートフォリオの継続的な運用について 資産のリバランスの考え方
新型コロナはあいかわらず国内、海外ともに感染者数は増加傾向にあります。ただし、少なくとも国内の場合は検査数も増加していますので、過去の感染者数と単純に比較はできません。今まで通り感染防止に注意することを継続しつつも、あまり心配し過ぎないようにしましょう。
前回の「【ステージ4以降】海外不動産投資の家賃収入以外のメリットとは 資産ポートフォリオの安定化と高金利の外貨預金」において、海外不動産のメリットの説明をしました。これで国内と海外の現金、株式と不動産を網羅して、ひとまず資産ポートフォリオの構築が一段落したことになります。
今回はその後の資産ポートフォリオの運用の方法について説明します。
資産ポートフォリオの構築のおさらい
まずは資産ポートフォリオについておさらいします。
本ブログ『資産の構築と運用の5つのステージ』では、段階的に資産を構築し運用することを提唱しています。(資産の構築と運用の5つのステージの詳細はこちら)を参照お願いします。)
資産ポートフォリオも段階的に構築します。
資産ポートフォリオは、資産を1つの種類、1つの地域に集中せずに分散して持つことで、リスクを軽減しつつ、ある程度のリターンを得るというものです。
ここで、分散には、種類の分散、地域の分散と時間の分散があります。
詳しくは以下の記事を参照お願いします。
wisteriafinance.hatenablog.com
本ブログで推奨する資産ポートフォリオの構築の流れは以下の通りです。
- 【ステージ1】家計の黒字化では国内の現金のみ
- 【ステージ2】投資優遇制度の活用で国内の株式を追加
- 【ステージ3】資産ポートフォリオの展開で海外の現金と株式を追加
- 【ステージ4】投資による資産構築の加速で国内の不動産、海外の不動産の順に追加
海外不動産の追加をもって国内と海外の現金、株式と不動産が全て資産ポートフォリオに組み込まれました。ひとまず資産ポートフォリオの構築が一段落したことになります。
資産ポートフォリオは、どう運用すればよいでしょうか?
資産ポートフォリオの運用の大方針
資産ポートフォリオのそれぞれの投資対象で価値の増減に差があります。また給与所得や投資から新たに得た資金を新たに投資する必要があります。
資産ポートフォリオは、どう運用すればよいでしょうか?
上述の通り、資産の分散には、種類の分散、地域の分散と時間の分散があります。
時間の分散は、段階的に投資することで自然に実現されますので、考慮すべきは種類の分散と地域の分散です。
このため、資産ポートフォリオの運用の大方針は、種類の分散と地域の分散の比率を、あらかじめ定めた目標値の一定の範囲内に保つこととなります。
具体的には、種類の分散である現金、株式および不動産の比率と、地域の分散である国内と海外の比率を保つことです。
現金、株式および不動産の比率ですが、現金は定額を保ち、株式と不動産の比率は定率を保つことをおすすめします。
低金利時代ですので、多額の現金をかかえたまま投資にまわさないでいると、機会損失となりますので。
現金には生活用と投資用があります。
生活用の現金は、通常の月々の生活費の半年分を用意しておけば十分で、突発的な支出にも、対応できると思います。
投資用の現金は、ある程度まとまったら、株式と不動産の比率が定率および国内と海外の比率を保つように投資します。
資産ポートフォリオの構成比率が一定の範囲からずれた場合の調整はリバランスと言います。
リバランスは追加する方向で行うのが望ましいです。
ある種類の構成比率が高まったとしても、それを削減(売却)して下げることはせず、他の種類を追加(購入)することで下げるということです。
売却すると売却手数料がかかり、さらに売却益(キャピタルゲイン)に対して税金がかかります。
また購入と売却を繰り返しますと、その都度、余分に購入手数料と売却手数料がかかります。
これらは避けるために、追加する方向でリバランスします。
詳しくは以下の記事を参照お願いします。
wisteriafinance.hatenablog.com
別の観点からの資産の分散
今まで、資産ポートフォリオにおける分散としては、種類の分散、地域の分散についてだけ説明してきました。
しかし、資産ポートフォリオのリバランスを行う際に、別の観点からの種類の分散も考慮することが必要となりますので、説明します。それは以下の観点です。
まずハイリスク・ハイリターンかローリスク・ローリターンかについて説明します。
年齢が若いうちはハイリスク・ハイリターンの資産の比率を高くして、年齢を重ねるにつれて、その比率を下げていくのが一般的です。
年齢を重ねるにつれ、その後に得られる給与所得の総額が少なくなるため、投資の失敗の挽回が難しくなりますので。
次にインカムゲイン重視かキャピタルゲイン重視かについて説明します。
インカムゲインは資産を保有中に得られる利益です。キャピタルゲインは資産価値の上昇による利益です。
家計の収支に余裕が無くて給与所得からでは十分に投資資金を捻出できない場合は、インカムゲイン重視の資産の比率を高くすることをお勧めします。
インカムゲインが増える分、投資資金を増やすことができます。
資産運用は、老後に備えて行うのが一般的ですが、インカムゲインを生活費にあてることもありだと思います。(もちろん浪費は駄目です。)
ワーク・ライフ・バランスのために、残業を減らしたり、業種転換や転職したりして、仕事による収入が減る場合です。
仕事による収入の減少をインカムゲインで補填することにより、生活水準を(あまり)下げなくてもよくなります。
本ブログでは、この考え方をワーク・ライフ・インベストメント・バランスと提唱しています。
その先にFIRE (Financial Independence, Retire Early)があります。
インカムゲインとキャピタルゲインの概念につきましては、以下の記事を参照お願いします。
wisteriafinance.hatenablog.com
おわりに
今回は資産ポートフォリオの運用について書きました。
資産ポートフォリオを賢く運用して、着実な資産の増加を目指しましょう。
次回からは【ステージ5】資産の安定的な運用と継承として、リタイア後について書きます。ご期待ください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
皆様のお役に立てましたら幸いです。