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【ステージ1以降】企業型確定拠出年金(DC)とiDeCo(個人型確定拠出年金)での投資方法 三分割法と四分割法の提案

海岸に打ち寄せる波

ウィステリアファイナンス主筆です。

以前に「【ステージ1以降】企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAでは何に投資すべきか?」において、企業型確定拠出年金(DC)、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAでは実績がある株式インデックスファンドに投資することをお勧めしました。

それではインデックスファンドにどう投資すればよいのでしょうか?

今回は企業型確定拠出年金(DC)とiDeCo(個人型確定拠出年金)での投資方法について説明します。(NISAでの投資方法については後日説明します。)

基本的な投資方法

株式市場は常に変動

株式市場は常に変動しています。

例えば日経平均は以下のように変動しています。日経平均のインデックスファンドの価格も同様に変動します。

stocks.finance.yahoo.co.jp

このように価格が変動するインデックスファンドをどう売買するのがよいでしょうか?
まず最も基本的な投資方法を紹介します。ファイナンシャルプランニングの教科書でも推奨されているような方法です。
それはドル・コスト平均法バイ・アンド・ホールド戦略の組み合わせです。購入ではドル・コスト平均法を、売却ではバイ・アンド・ホールド戦略を採用します。

ドル・コスト平均法

ドル・コスト平均法とは、投資家が金融商品を購入する場合に一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して購入する方法です。定額購入法とも言います。

定額を購入というのが肝心です。金融商品の価格が高い時は購入数が少なくなり、逆に価格が安い時には購入数が多くなります。
このため、単純に定数を購入するのに比べ、平均すると割安で購入することができる場合が多いです。

このようにドル・コスト平均法は、長期投資でリスクを抑制し、安定した収益を得たい場合に使われる手法です。
もちろん、最も安い時を見はからって、その時にまとめて購入すれば、もっと割安になります。しかし投資でタイミングを計っても失敗することが多いので、そのリスクは避けるということです。

 

ドル・コスト平均法に向いていない金融商品は、価格が下落し続けているものです。これは当然ですね。購入し続けても、価格が下落し続けるならば、損失が膨らむだけですから。
実績のあるインデックスファンドはさすがにそんなことはありません。

企業型確定拠出年金(DC)とiDeCo(個人型確定拠出年金)で、毎月の掛金で同じインデックスファンドを購入し続ければ、自然とドル・コスト平均法を実践していることになります。

バイ・アンド・ホールド戦略

バイ・アンド・ホールド戦略は、投資家が金融商品を購入した後は、ひたすら保有し続ける戦略のことです。俗に言うガチホ(ガッチリホールドの略)です。

保有し続けている間に、ある程度の価格変動はあります。でも長期的に見れば、価格は上昇するので、価格が一旦下がったからと言って売却する必要はないという考え方です。

バイ・アンド・ホールド戦略では、ドル・コスト平均法と同じく、投資でタイミングを計っても失敗することが多いので、そのリスクは避けるという考えに基づいています。

 

バイ・アンド・ホールド戦略の前提は長期的に見て価格が上昇する確率が高い金融商品を選択することです。実績のあるインデックスファンドはこれに合致しています。(歴史が浅くて価格変動が激しすぎる仮想通貨ではバイ・アンド・ホールド戦略をとっては駄目ですね。)

企業型確定拠出年金(DC)とiDeCo(個人型確定拠出年金)で、年金を受給するまでインデックスファンドを売却せずに持ち続ければ、自然とバイ・アンド・ホールド戦略を実践していることになります。

三分割法と四分割法の提案

本当に売買タイミングは読めないのか?

先述の通り、ドル・コスト平均法とバイ・アンド・ホールド戦略では、投資では売買タイミングは読めないことを前提としています。本当にそうなのでしょうか?
過去の株価のチャートを見ていると、明らかな上昇と下落の波があり、読めそうな気がしますよね?

個別株は、事件、事故、不祥事、訴訟、業績発表、その他の事情によって株価は突発的に大きく変動します。それに対してインデックスファンドでは個別株の変動は平準化されますので、個別株よりは読みやすいのではないでしょうか?

また通常の株式投資で得たキャピタルゲインは課税されますが、企業型確定拠出年金(DC)とiDeCo(個人型確定拠出年金)で投資する分には非課税です。追い風が吹いている気がしますね。

 

そう考えて、少しリスクを増やしてでも、リターンを増やしたい方々に投資方法の提案があります。三分割法四分割法です。
両方ともドル・コスト平均法とバイ・アンド・ホールド戦略をアレンジしたものです。

三分割法

まず三分割法について説明します。
企業型確定拠出年金(DC)またはiDeCo(個人型確定拠出年金)で1種類のインデックスファンドを売買するのを前提として説明します。複数のインデックスファンドを売買する場合は適宜読み替えてください。

 

三分割法の売買方針は以下の通りです。

  • 毎月の掛金の全額でドル・コスト平均法にてインデックスファンドを購入する。
  • 運用資金を3等分する。
  • 運用資金の2/3はバイ・アンド・ホールド戦略で運用する。
  • 運用資金の1/3はタイミングをみて売買する。

 

「タイミングをみて売買する」の「タイミング」を考えてみます。

ご存じの通り、株価は数ヶ月単位で波のように山と谷を形成して変動します。(きれいな波でないので投資は難しいのですが...)
山頂の価格を最高値、谷底の価格を最安値としますと、最高値→最安値→最高値→最安値→最高値と続きます。

 

購入ポイントは、最高値から最安値に下落してから、少し上昇したところがよいでしょう。言い換えると最高値から最安値で下落した分から、ある程度の割合で上昇したところです。
この割合を上昇率と呼びます。

上昇率の目安は10%~20%ではないでしょうか。

理想は上昇率=0%、即ち最安値で購入することです。しかしピンポイントであてることはほぼ不可能です。
最安値と見えた値から少し上昇してから、またさらに下落するという動きは株価でよく見られます。このようなフェイクに引っかからないように、ある程度のマージンが必要です。
相場の格言にも「頭と尻尾はくれてやれ」とあります。

ただし上昇率を高くすると、その分、高値で購入することになるため、売却益が少なくなります。

上記のことを考慮して、上昇率の目安は10%~20%としました。

 

売却ポイントは、最安値から最高値に上昇してから、少し下落したところがよいでしょう。言い換えると最安値から最高値で上昇した分から、ある程度の割合で下落したところです。
この割合を下落率と呼びます。

下落率の目安も購入ポイントの上昇率と同様に10%~20%ではないでしょうか。「頭と尻尾はくれてやれ」です。

なお、なぜ「最高値から最安値で下落した分から、ある程度の割合で上昇したところ」を売却ポイントとしないか、という疑問があるかもしれません。
それは、株価がどこまで上昇して新しい最高値となるかは事前にはわからないからです。

 

購入ポイントと売却ポイントを以下に整理します。

  • (購入ポイント) = (最安値) + (最高値 - 最安値) × 上昇率(10%~20%)
  • (売却ポイント) = (最高値) - (最高値 - 最安値) × 下落率(10%~20%)

興味がある方は、ご自身が投資するインデックスファンドで、最適な上昇率と下落率を過去のデータから算出してみてはいかがでしょうか?

四分割法

次に四分割法について説明します。

四分割法は三分割法をさらにアレンジした方法です。三分割法より少しローリスク・ローリターンです。

 

四分割法の売買方針は以下の通りです。

  • 毎月の掛金の全額でドル・コスト平均法にてインデックスファンドを購入する。
  • 運用資金を4等分する。
  • 運用資金の3/4は三分割法で運用する。
  • 運用資金の1/4は原則として預金で持ち、特別な時にタイミングをみて売買する。

「運用資金の3/4は三分割法で運用する。」を言い換えると「運用資金の1/2はバイ・アンド・ホールド戦略で運用し、1/4はタイミングをみて売買する。」です。

 

「運用資金の1/4は原則として預金で持ち、特別な時にタイミングをみて売買する。」の「特別な時」について説明します。

これは、購入ポイントと思って購入した後で、下落してしまった場合です。フェイクに引っかってしまった場合ですね。
三分割法ですと、こうなってしまったら、もう打つ手はありません。次の最安値と最高値を見過ごして、次の売却ポイントが来るのをじっと待つのみです。
四分割法では、このような時のために運用資金の1/4を預金の形で備えておきます。
次の購入ポイントでもう一度運用資金の1/4で購入し、次の売却ポイントで運用資金の1/4ずつ、少しタイミングをずらして2回に分けて売却します。

 

四分割法の購入ポイントと売却ポイントは三分割法と同じです。

三分割法と四分割法で失敗したら

三分割法はたは四分割法をまず1年試してみましょう。
そしてそのパフォーマンスを基本的な投資方法を取った場合と比較してみるのです。

パフォーマンスが劣ったのであれば、「やはり自分には売買タイミングは読めない」と痛感して、基本的な投資方法に戻ればよいです。

またパフォーマンスが少し勝っても、利益の増加は自分のかけた労力には見合わないと感じるならば、基本的な投資方法に戻ればよいです。

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おわりに

今回は企業型確定拠出年金(DC)とiDeCo(個人型確定拠出年金)での投資方法を書きました。

非課税で運用できますので、賢く運用して年金を増やしたいですね。

NISAでの投資方法については、条件がかなり異なりますので、後日、書く予定です。ご期待ください。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。
皆様のお役に立てましたら幸いです。

 

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