【ステージ2以降】企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAでは何に投資すべきか?
以前に『資産の構築と運用の5つのステージ』の各ステージの概要を 「『資産の構築と運用の5つのステージ』とは 各ステージの概要」で説明しました。
【ステージ2】投資優遇制度の活用では、毎月資金を積み立てて投資します。
投資優遇制度には、企業型年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAがあります。
今回はこれらの投資優遇制度を使って何に投資すればよいかを説明します。
何に投資するか? 定期預金、保険、債券、株式
制度の対象となる金融商品には、主に定期預金、保険、債券および株式の4つの種類があります。
このうち、定期預金と定期預金は元本確保型です。
債券と株式は元本変動型です。
元本確保型は、ローリスク・ローリターンで、元本が保証されているかわりにほとんど増えません。
これに対して、元本変動型は、ハイリスク・ハイリターンで、元本が保証されていないかわりに、大きく増える可能性があります(もちろん大きく減る可能性もあります)。
元本変動型の中でも、債券と株式を比較すると、一般的な傾向として株式のほうがよりハイリスク・ハイリターンです。
企業が社債(=債券)を利子を払う条件で販売します。それで得た資金で事業を行います。事業の収益によって企業の株価が変動します。債券より株式のほうがハイリスク・ハイリターンであることが直感的に理解できると思います。
本ブログでは『資産の構築と運用の5つのステージ』として段階的に資産を構築し運用することを提唱しています。資産ポートフォリオも段階的に構築します。
始めは比較的ハイリスク・ハイリターンな資産ポートフォリオを組んで運用し、やがて比較的ローリスク・ローリターンな資産ポートフォリオに移行していくことをお勧めします。
たとえ資産運用で失敗したとしても、若いほうがその後に挽回できる可能性が高いためです。(定年後に失敗したら挽回は難しいですね。だからローリスク・ローリターンでいきます。)
このため投資の初期段階である企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAでは、株式に投資することをお勧めします。
株式は何に投資するか? 個別株、アクティブファンド、インデックスファンド
企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAでは、株式に投資することとして、それでは何に投資すればよいでしょうか?
株式の売買の対象には、個別株とファンドがあります。
個別株はトヨタ自動車、花王、等の個別の銘柄です。
ファンドはいくつかの銘柄を組み合わせたものです。
ファンドには大きく分けてアクティブファンドとインデックスファンドの2種類があります。
アクティブファンドでは、ファンドマネージャーがいて、そのファンドのコンセプトに従って銘柄を選択して購入し、状況に合わせて比率を変動させます。
インデックスファンドでは、特定の株価指標(インデックス)を構成する銘柄と同じ銘柄を同じ比率で購入します(株価指標には日経平均、TOPIX等があります)。インデックスファンドはパッシブファンドともよばれます。
では、個別株、アクティブファンド、インデックスファンドの中でどれがよいでしょうか?
まず企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAでは長期間の運用を前提としますので、個別株は向いていません。
いくら現時点では優良企業と見える企業とはいえ、将来は何が起こるかわからないからです。東京電力、東芝、シャープ等の実例がありますね。
次にアクティブファンドですが、インデックスファンドに比べて以下のデメリットがあります。
- 購入手数料、委託手数料が高い。
- 長期的に高いパフォーマンスをあげ続けているものは少ない。
手数料が高いのは、ファンドマネージャーの高給(笑)、調査費用、宣伝費がインデックスファンドより余計にかかるためです。
アクティブファンドは、目先の流行(自動運転、バイオ創薬、等のバズワード)に合わせて開設されるものが多いため、最初は調子が良くても、やがて失速するものが多いです。
長期的に高いパフォーマンスをあげ続けるものもありますが、それを前もってあてることは困難です。
結論としてインデックスファンドがお勧めです。
株式投資は怖いというイメージがあるかもしれません。
株式市場では、数ヶ月に大幅に下落し、数年毎に何とかショックとよばれる暴落が発生していることは確かです。
ただし、適正なインデックスファンドを長期間にわたり定額を定期的に購入し続けることにより、最終的に利益を得ることができることが多いことは実証されています。(絶対はありませんが。)
株式インデックスファンドでは何に投資するか?
繰り返しになりますが、本ブログでは『資産の構築と運用の5つのステージ』として段階的に資産を構築し運用することを提唱しています。
ここで【ステージ3】投資資金の準備からは国際分散投資を行うことを提唱しています。
このため投資の初期段階である企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAでは、まず日本株のインデックスファンドに投資することをお勧めします。
【ステージ4】投資による資産構築の加速から海外株式への投資を行います。
日本株の代表的なインデックスは、日経平均とTOPIXです。
簡単に言うと、日経平均は東証1部に上場する代表的な225銘柄の株価を足して銘柄数で割った平均、TOPIXは東証1部に上場する全銘柄の時価総額に基づいています。
このどちらかのインデックスファンドが有力な選択肢と思います。
ただし【ステージ1】家計の黒字化と【ステージ2】投資優遇制度の活用の方々で、早めに国際分散投資を開始したいという場合は、全世界株式インデックスファンドもよいと思います。
先進国と新興国の両方の株式が含まれていますので、バランスがとれています。
おわりに
今回は企業型確定拠出年金、iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAの投資の対象について書きました。
まず株式インデックスファンド、特に日経平均またはTOPIXの日本株のインデックスファンドから投資を開始することをお勧めしました。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
皆様のお役に立てましたら幸いです。
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