【ステージ3以降】国際分散投資はどの国の通貨で行うべきか?
以前に『資産の構築と運用の5つのステージ』の各ステージの概要を 「『資産の構築と運用の5つのステージ』とは 各ステージの概要」で説明しました。
【ステージ2】投資優遇制度の活用では投資優遇制度を利用して投資します。
【ステージ4】投資による資産構築の加速での本格的な運用に備えて、 【ステージ3】投資資金の準備では、ある程度まとまった投資資金を準備します。 また国際分散投資を開始します。
今回は国際分散投資の必要性と、国際分散投資する場合にはどの国の通貨に分散すればよいかについて説明します。
国際分散投資の必要性
将来、現在と比較して円高になると思いますか? それとも円安になると思いますか?
これについては、いろいろな意見があることと思います。
しかし、ここで考えなければいけないことは、資産を全て円建てで持つことのリスクです。
円安になると、輸入品の価格が上がるので物価が上昇し、円建て資産は目減りすることになります。
円安に備えて、資産の一部を外貨建てで持って国際分散投資することをお勧めします。
「先のことはわからない」としても、「全て円建てのまま」よりも「一部を外貨建てにする」ほうが合理的な判断と思います。
国際分散投資をするためには、まずは外貨建ての投資資金を準備します。ある程度の金額が用意できたら、海外資産への投資を開始します。
どの通貨に分散するか?
世界には、日本円以外に、米ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン、豪ドル、NZドル、南アランド、中国元、等様々な通貨があります。
国際分散投資するとして、どの通貨を準備すればよいでしょうか?
結論から言うと、どれか一つを選ぶとすると米ドルをお勧めします。
その理由は以下の3点です。順次、説明します
- 長期的な価値上昇
- 為替変動リスクの低さ
- 投資対象は米ドル建てが多い
1. 長期的な価値上昇
現在、アメリカは世界唯一のスーパーパワー(超大国)です。アメリカには世界中から優秀な人材が集まっていて、活発にイノベーションが起きています。アメリカ企業は数多くの分野で世界規模でビジネスを展開して成功をおさめています。今後も人口増加は続くため、人口ボーナスによる経済成長も見込めます。
このため、米ドルの価値も他通貨に比べて長期的に上昇することが予測できます。
2. 為替変動リスクの低さ
現在、米ドルは事実上世界の基軸通貨です。アメリカを中心に世界経済が回っているということです。
またアメリカと各国との経済的な結びつきは日本と各国との結びつきより強いです。
このため、日本円と米ドルとの為替変動のほうが、日本円とそれ以外の外貨よりも安定することになります。つまり為替変動リスクが比較的低いといえます。
わかりにくいかもしれませんので、英ポンドを例に説明します。
日本円と米ドルの為替は、日本の事情とアメリカの事情によって変動します。
これに対し、日本円と英ポンドの為替は、日本円と米ドルの為替と米ドルと英ポンドの為替の掛け合わせという構造となります。日本の事情とアメリカの事情とイギリスの事情によって変動します。不確定要素が多いため変動のリスクが高くなります。
3. 投資対象は米ドル建てが多い
国際分散投資は投資ですので、外貨の現金を持って終わりということではありません。
【ステージ4】投資による資産構築の加速以降で外貨で投資します。
その際の投資対象としては、ドル建てのものが多くなります。アメリカの経済成長を見込み、米国株式、米国不動産が有力な投資対象となります。
また投資対象が第三国の場合にも、現地通貨ではなくドル建ての取引となることもあります。
おわりに
今回は国際分散投資の必要性と、国際分散投資する場合にはまず米ドルからと書きました。
もちろん、日本の成長を信じて資産は全て日本円でという考えもあるでしょうし、資金に余裕がある方はさらに別の外貨に分散してもよいと思います。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
皆様のお役に立てましたら幸いです。
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