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【マネーリテラシー】インカムゲインとキャピタルゲイン 金の卵を産むガチョウ

白いアヒル

ウィステリアファイナンス主筆です。

 

本ブログではマネーリテラシーとして資産運用に役立つ知識を紹介していきます。
今回はインカムゲインキャピタルゲインについてです。

インカムゲインキャピタルゲインの概念

インカムゲインは「資産を保有中に得られる利益」です。
これに対して、キャピタルゲインは「資産価値の上昇による利益」です。保有中の資産価値の上昇による利益は含み益で、資産を売却して初めて確定します。
インカムゲインキャピタルゲインの合計から経費を引いた金額が、最終損益となります。

例を挙げて説明します。
もしイソップの寓話の「金の卵を産むガチョウ」が実在して、この取引市場が存在するとします。
ガチョウを100万円で市場で購入します。
ある日、ガチョウが産んだ金の卵が1万円で売れると、これがインカムゲインです。毎日、金の卵を産むと、毎日、インカムゲインが得られます。100日間なら100万円です。
100日後にガチョウを150万円で市場で売却した場合、購入価格の100万円と売却価格の差額の50万円がキャピタルゲインです。
インカムゲインキャピタルゲインの合計から、飼育小屋の建築費、飼料代等の経費を引いた金額が、「金の卵を産むガチョウ」投資の最終損益となります。
経費が10万円とすると、最終損益は 100万円+50万円-10万円=140万円 です。

かえってわかりにくかったかもしれません(笑)

株式投資の場合、配当や株主優待インカムゲインです(株主総会のお土産も)。株主優待桐谷広人さんで有名になりました。
株式の購入価格と売却価格の差で得る利益がキャピタルゲインです。
一般的に、高成長戦略をとる企業は資金を技術開発や設備に再投資するため、純利益に対する配当金の割合である配当性向は少なめです。逆に安定成長戦略をとる企業は再投資は抑えて株主に還元して安定株主になってもらうため、配当性向は多めです。 (マイクロソフトやアップルは以前は無配当でしたが、配当するようになりました。アマゾンやグーグルは依然として無配当です。)

不動産投資の場合、賃料や更新料がインカムゲインです。キャピタルゲイン株式投資と同様です。

FXの場合、スワップポイントがインカムゲインです。キャピタルゲイン株式投資と同様です。

定期預金の場合、利息がインカムゲインで、キャピタルゲインはありません。

貴金属や美術品の場合、キャピタルゲインのみで、インカムゲインはありません(貸し出して代価をとる場合は除く)。

インカムゲインキャピタルゲインの性格の違い(その1)

インカムゲインキャピタルゲインの性格の違いでまず挙げられるのは、インカムゲインでは定期的に現金収入が得られるが、キャピタルゲインは売却しないと得られないということです。

インカムゲインによる現金収入は、生活費として使うことも出来ますし、次の投資対象に再投資することも出来ます。
キャピタルゲインは含み益として資産評価額に反映されますが、売却するまでは現金としては使えません。
(細かいことを言うと、資産を担保に借入して投資する場合は、再投資と言えますが..)

インカムゲインキャピタルゲインの性格の違い(その2)

インカムゲインキャピタルゲインの性格の違いで次に挙げるのは、インカムゲインキャピタルゲインに比べて比較的ローリスクであるということです。
(ここでリターンがハイかローかについては言っていませんので、ご注意ください。)

インカムゲインは比較的ローリスクであるのは、現状維持の傾向があって変動が緩やかだからです。
キャピタルゲインは「捕らぬ狸の皮算用」的なものであって、購入時の見込みが外れて大きく変動することが多いです。

株式投資の場合を説明します。
純利益に対する配当金の割合である配当性向は、企業の長期戦略に基づくため、配当はあまり大きく変わりません。
これに対し、株価は日々刻々と変動します。いくら優良企業の株でも売買のタイミングによっては損失がでます。
インカムゲインは比較的ローリスク、キャピタルゲインは比較的ハイリスクです。

次に不動産投資の場合を説明します。

賃料は契約で定められているため、契約期間中は変わりません。再契約する時は、貸し手から値下げを提案することはまずありませんし、逆に大幅に値上げして借り手に出ていかれても困るので、値上げしても小幅となります。 インカムゲインは比較的ローリスクです。

キャピタルゲインは、国と地域、種類、そして物件固有の事情によってリスクは大きく異なります。都内の中古ワンルームマンションとドバイの新築リゾートコンドミニアムとでは違います。

インカムゲイン狙いとキャピタルゲイン狙い

今までインカムゲインキャピタルゲインの性格の違いを説明しました。
これを踏まえた上で、インカムゲイン狙いの投資とキャピタルゲイン狙いの投資の使い分けの方法を提案します。

家計の収支に余裕が無くて給与所得からでは十分に投資できない場合は、資産ポートフォリオインカムゲイン狙いの投資を多めにする。
それで投資による現金収入をより多く得られるようにして再投資する。

逆に家計の収支に余裕がある場合は、インカムゲイン狙いとキャピタルゲイン狙いかを意識してわざわざ資産ポートフォリオを見直す必要はないと思います。

おわりに

今回はインカムゲインキャピタルゲインについて書きました。

投資の観点には、インカムゲイン狙いとキャピタルゲイン狙いがあることがおわかりいただけたかと思います。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。
皆様のお役に立てましたら幸いです。

 

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