資産の構築と運用の5つのステージ

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【ステージ3以降】米国株への投資の定番はS&P500のインデックスファンド

飛行中の鷲

 

ウィステリアファイナンス主筆です。

新型コロナウイルス騒動は新しいステージに入り、ついに日本でも一部地域で緊急事態宣言が発令されました。
ただし、株式市場は一時のパニック売りはおさまり、上昇に転じつつあるように見えます。もっとも、今後の事態の展開によっては、再度下落して二番底となるかもしれませんので、油断は禁物ですが。
外出自粛要請(変な言葉ですね)がかかっている今は、今後に備えてじっくりと冷静に資産運用について考えましょう。

 

以前に、株式投資では、まず国内株式に投資すること、その次に海外株式に投資することをお勧めしました。
そして、海外株式としては、まず米国株に投資することをお勧めしました。

それでは、米国株への投資はどう行うべきでしょうか?
今回はその定番としてS&P500のインデックスファンドへの投資について説明します。

米国株への投資

本ブログ『資産の構築と運用の5つのステージ』では、段階的に資産を構築し運用することを提唱しています。
ここでは【ステージ3】資産ポートフォリオの展開以降で月々に投資資金を積み立てます。ある程度の金額が用意できたら、それで投資を行います。

実際には投資は【ステージ2】投資優遇制度の活用以前から行っていました。これは企業型確定拠出年金iDeCo(個人型確定拠出年金)およびNISAの制度を利用したものでした。
【ステージ3】以降では自分の裁量でより自由に投資を行います。

 

本ブログでは、【ステージ2】ではまず国内株式に、【ステージ3】から海外株式に投資することをお勧めします。
そして、海外株式としては、最初は米国株からを投資することお勧めします。
その理由は以下の記事を参照お願いします。

wisteriafinance.hatenablog.com

米国株の投資の定番はS&P500のインデックスファンド

それでは、米国株への投資はどう行うべきでしょうか?
定番と言ってもよいのは、S&P500のインデックスファンドです。

 

まずインデックスファンドについて簡単に説明します。

株式の売買の対象には、個別株ファンドがあります。
個別株は、アップル、アマゾン、コカ・コーラ、等の個別の銘柄です。ファンドはいくつかの銘柄を組み合わせたものです。
ファンドには大きく分けてアクティブファンドインデックスファンドの2種類があります。
アクティブファンドでは、ファンドマネージャーがいて、そのファンドのコンセプトに従って銘柄を選択して購入し、状況に合わせて比率を変動させます。
インデックスファンドでは、特定の株価指標(インデックス)を構成する銘柄と同じ銘柄を同じ比率で購入します。パッシブファンドともよばれます。

インデックスファンドにつきましては、以下の記事により詳しく書いていますので参照お願いします。

wisteriafinance.hatenablog.com

 

米国の株価指標では、ダウ平均(ダウ工業株30種)NASDAQ総合指数S&P500がメジャーです。(日本の株価指標では、日経平均TOPIXです。)
それでは、米国の株価指標のうちで、なぜS&P500が定番なのでしょうか?
結論から先に言ってしまうと、最もバランスがとれて安定しているからです。

3つの株価指標について簡単に説明します。

  • ダウ平均は、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選定する米国経済を代表する30銘柄の株価の平均値を指数化したものです。
  • NASDAQ総合指数は、米国の取引所のNASDAQに上場する米国および米国外の全上場銘柄(3,000以上)で構成される時価総額を指数化したものです。
  • S&P500は、主要上場市場が米国の取引所(NYSENASDAQ、等)の米国企業で、流動性がある大型株から選ばれた500銘柄の時価総額を指数化したものです。

ダウ平均は、構成銘柄の数が30と、他の2つに比べると少ないです。このため、特定の銘柄の影響を受けやすいという問題があります。
さらに他の2つと違い、株価の平均値を指数化したものなので、株価が高い銘柄の影響を受けやすいという問題もあります。株式分割をして1株あたりの株価を下げた企業と、しないままの企業とでは影響力に差が出てきてしまうのです。時価総額を使用したほうが市場動向をより適正に反映させることができます。

NASDAQ総合指数には、ハイテク株やIT関連株の占める割合が高いため、これらの影響を受けやすいという問題があります。伝統的な企業はNASDAQではなくNYSEに上場している場合が多いのです。
また、全上場銘柄を指数化していますが、玉石混合のベンチャー企業の占める割合が高いため、必然的に値動きが荒くなるという問題もあります。

こう見てみると、3つの株価指標のうちS&P500が最もバランスがとれて安定していることに納得していただけることと思います。
かの投資の神様として高名なウォーレン・バフェット氏もこう語っています。

プロではない投資家の目的はパフォーマンスの良い銘柄を選ぶことではありませんし、それを実際にすることは本人にもその助言者にも難しいでしょう。むしろ大切な目的は概してうまくいきそうなビジネスに横断的に投資することです。
S&P500に連動する低コストのインデックスファンドに投資することによりこの目的は達成できるでしょう。

S&P500のインデックスファンドの投資戦略

次にS&P500のインデックスファンドの投資戦略について説明します。

基本の投資戦略

基本はドル・コスト平均法バイ・アンド・ホールド戦略の組み合わせです。購入ではドル・コスト平均法を、売却ではバイ・アンド・ホールド戦略を採用します。

ドル・コスト平均法とは、投資家が金融商品を購入する場合に一度に購入せず、資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して購入する方法です。
定額を購入というのが肝心です。金融商品の価格が高い時は購入数が少なくなり、逆に価格が安い時には購入数が多くなります。このため、単純に定数を購入するのに比べ、平均すると割安で購入することができる場合が多いです。
このようにドル・コスト平均法は、長期投資でリスクを抑制し、安定した収益を得たい場合に使われる手法です。

バイ・アンド・ホールド戦略は、投資家が金融商品を購入した後は、ひたすら保有し続ける戦略のことです。俗に言うガチホ(ガッチリホールドの略)です。
保有し続けている間に、ある程度の価格変動はあります。でも長期的に見れば、価格は上昇するので、価格が一旦下がったからと言って売却する必要はないという考え方です。

少しリスクを取る場合の投資戦略

ドル・コスト平均法もバイ・アンド・ホールド戦略も、投資でタイミングを計っても失敗することが多いので、そのリスクは避けるという考えに基づいています。
ただし、少しリスクを取って、高いリターンを目指すという戦略もあります。

その戦略では、購入ではタイミングを計るのがよいでしょう。
株式市場では、年に数回、株価が大幅に下がる調整局面があります。今回のコロナ騒動やリーマンショックのように、数年に1回の暴落局面もあります。
普段は投資資金を貯めておいて、これらの局面でその投資資金で購入するのです。
注意することは、ピンポイントで底値で購入することは難しいことです。数回に分けて購入するのがよいでしょう。

売却ではバイ・アンド・ホールド戦略を採用します。
ファンドの価格が上がったら、下がる前に売って、下がってから買い戻す、というのはやはり難しいです。売ってからも価格が上がり続ける可能性はありますから。それよりも、長期的には価格が上がり続けることを信じて、現金が必要な事態にならない限りは持ち続けるほうが無難です。

参考

投資戦略の詳細については、以下の記事を参照お願いします。

wisteriafinance.hatenablog.com

おわりに

今回は米国株への投資の基本方針として、S&P500のインデックスファンドについて書きました。
次回は引き続き、このトピックについて書きます。ご期待ください。

 

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
皆様のお役に立てましたら幸いです。

 

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